3day-3 21.AUG
 トスカーナをドライブー糸杉な道と世界遺産シエナ。

世界遺産の街ピエンツアを出て
私たちはある風景たちを探していました。


ピエンツアに売っていた絵葉書にあった風景を求めて。
まさに、まさに、「ザ・トスカーナ」というべき糸杉のある風景を。

「この風景を探せっ」という使命を抱えて、私たちは、目を凝らし、進む進む。

気になる風景は3つ。

ピエンツアの観光案内所のお姉ちゃんに地図にしるしをつけてもらっていたので、
ある程度の場所に検討をつけ、そこをめがけて。

まずは風景その1。

ここです。
反対側もうーんかわいい。
車を降りたところはこんな感じ。
風景その1みつけたっ。バンザイ!をしているみづ。

半端なバンザイだな・・。
まさに、絵ハガキの風景、でした。


さあ、この調子で、絵葉書の風景その2、その3も探すぞ〜っ。



探している途中も、こんなおもしろい風景が広がる。



なんとなく、数学チックな感じがする・・。


縦棒、丸チョン、縦棒、丸チョン・・な風景。




こんなオフロード的なところも走って、あの風景はどこだあ〜っと探す探す。

コロンもたくさん。


そして、ありましたっ。風景その2。

これはまさに思い描いていた
トスカーナの風景のひとつ。

やった〜っ。

ジグザグに糸杉の道が行く。


こちらは別角度からの風景その2。

なんてかわいらしい風景なのでしょうっ(喜)。


世界遺産であることの看板。
(・・看板が傾いてますけど・・)

「世界遺産 オルチャ渓谷」

その価値あり。すばらしいっ!


あとは、私が最も見たい風景、「その3」だあ。

こんな風景もありました。


しかし、風景その3はなかなか見つからない。

あっちでもない、こっちでもないとうろうろ。



観光案内所のおねーちゃんが教えてくれた地図の場所は何度も通ったんだけど・・ないなあ・・。

ぐるぐる。ゼイゼイ。



疲れたので、小さな町へ入ってなにか冷たいものでも・・。
たぶん町の名は「Montefollonico」だったかと・・。
(ガイドブックにも載ってないような小さな街でした。このあたり、Monte・・なんとかという地名がやたら多い。)

町の中を少しうろうろしたけれど、
シエスタ中だったので
ほとんどのお店が開いておらず。

町の入り口にあった唯一開いていた
Barでジュースを飲む。


しかし、これだけ探してもないなら、あきらめようかな・・。その3の風景。
予定時間を大幅に回ってるし・・。シエナに向かおうか。

ちなみに、その3の風景の名は、我が家では「ぽっつり」と呼ばれていた。
みづが絵葉書を見て、糸杉がぽっつりしていることからぽっつり〜♪ぽっつり〜♪と歌っていたから。

その「ぽっつり」をあきらめて、シエナに向かおうと一般道のSR2を北上していたときだった。



こおおんな風景が見えて、ふと左を見たら・・・


あったっ!!!

「ぽっつり」だ!風景その3だっ!
(いや、この風景にふさわしいほんとの名前があると思うけど・・)


急いで車を止めて、
もっとも見たかった風景に向かう。



これこれ。ここなんですよ。


あの観光案内所のおねーちゃんめ。まったく違う場所じゃんか。

ぽっつり。



しかし、まあ・・ほんとに
絵に描いたような風景だこと。


さて、3つの「ザ・トスカーナ」的な風景を見て満足した私たちは、引き続きSR2を北上して、シエナに向かう。

シエナの旧市街に入るのに、またぐるぐるしちゃって、大変だったんですが・・。
(方位磁石がほしい・・)
なんとか到着。到着しても駐車場が空いてなくて、これまたぐるぐる。でもなんとか見つけて街へ向かう。

世界遺産シエナ。

あの、有名な広場に向かって
歩け歩け。


見えたっ。

カンポ広場。


シエナといえば
この塔。

マンジャの塔。


カンポ広場にて、この塔を眺めながら
ジェラートを食べる。キウイ味と、イチゴ味。

「 1日1ジェラート」が義務となりつつあったのだった。
だってイタリアだもんねっ。

ちなみにここのキウイ味が旅の中での
ベスト・オブ・ジェラートということになったのでした。
カンポ広場は扇の様な形をしており、市庁舎に向かって緩やかに傾斜している。

イタリアでもっとも美しい広場といわれているそうです。




この傾斜の広場で寝っころがったり、ぺったんと座り込んだりして、ジェラートを食べたり、塔を眺めたりするのが
どうやら、ここのイキな過ごし方らしい。

でも、時間のない我々は、塔に登るべく、塔に向かう。

しかーし!

本日の入塔は終了だと言われてしまった!

なぜ?まだ閉庁時間じゃないのにいい。


しょんぼり・・。

しかし、シエナを上から見えるところは別にもあったはず。

うろ覚えだったけど、ガイドブックを見ると
「ドゥオーモ附属美術館の頂上からの眺めが素晴らしい」と確かに書いてあったっ。

急いでドゥオーモに向かう。



坂道が多いのです。シエナ。



おおっ。なんかきらびやかな建物が見えてきたぞ〜。
これが洗礼堂です。ここの上から見えるのかしら??と思って並んでいると、



係員の人から、ここは上には登れない、といわれる。

そ、そんなあ〜っ。「私たちはこの風景が見たいの!」とガイドブックを見せると、ちょっと考え込んだ係員のおばちゃん。
最初はとにかく上には登れないからと取り合ってくれなかったけど、
思い当たることがあったのか、あっ!わかったわ!と言って
別の建物を指して、あそこよっ!と教えてくれた。それが上右の写真の矢印の場所です↑。

ええ・・あんな不安定そうなところに登るの・・・?

「ドゥオーモ附属美術館」というだけあって
一見ふつうの美術館です。
入館料は3ユーロ。

きらびやか〜な美術品たち。

これはこれですごいけれども
上からのシエナを見たい私たちは、
屋上への入り口を探してうろうろ。

その様子を見ていた係員のおねーちゃんが
くすっと笑って「屋上ならこっちよ!」と
教えてくれた。親切だあ。

しかし、教えてもらわないと
ちょっとわからないような入り口でした。


せまーい、入り口、せまーい階段を登って上がると・・。


シエナの街が一望できたのでした。




しかしですね。こんな危なっかしい、なんの対策もしてなさそうな、展望の場所。
「子供の手を離すな」、という看板のみ。ひょー。

高所恐怖症の私はなかなか手すりに近づけず。あうあう言いながら、おそるおそる写真を撮りました。
一方、高いところが大好きなみづは、お水をごくごく。余裕しゃくしゃく。

ここの上からもかわいいなあ。
おうちがおもちゃみたいだなあ。

天空の城ラピタに出てくる街みたいな。親方が住んでるところ。
先ほどの扇形のカンポ広場も。

シエナの向こうにはトスカーナの平原が広がる。


下に下りると、ここでも旗振りの練習と
太鼓の音。

みづはまた釘付けになっておりました。


そんなみづを促し、
帰ります。

8時からアグリツーリズモの夕食なので
それまでに帰らなければ。

ぎりぎり間に合いそう。




シエナの街はこんな感じ。素敵でした。
もうちょっと散策したかったなあ・・。

でも、時間があれば来ようという心積もりだったので、来れただけでもヨシとするか。

SR2を南下し、またぽっつりに出会う。

夕方ぽっつり。




ピエンツア、モンテプルチアーノ方向に向かう田舎道の夕焼け。ゆっくり眺めたいのだけれど、
モンテプルチアーノとモンタルチーノと間違えて降りちゃったから、30分のロス。くうう。

だって、「Montepulciano」と「Montalcino」って綴りが良く似てるでしょ?わりと近いし。
車のスピードも日本よりも全然飛ばせるので、看板を読み取るのも一瞬勝負。
なんとなく綴りをイメージで読んでしまって、自信を持って?そして間違えたのでした。えへへ。

というわけで、8時半過ぎにアグリツーリズモに到着した私たち。
ルチアさんに怒ってるかなあ・・いやあの人なら、心配してるだろうなあ・・と思って車から降りると
オリーブ畑からひょっこりとルチアさんが出てきた。
私たちの車のライトを見て自宅からオリーブ畑を横切って来てくれたみたいだ。

夕食に遅れて申し訳ない、と非礼をわびると、大丈夫たぶん迷ってるだろうと思ったのよ、的なことを
ふんわりとした笑顔で言ってくれました。



今日の夕食も豪勢だっ。なんかパンの向こうにある、ナスのようなきのこのような食べ物がおいしい。

そして、待ってましたっ。ルチアさんのお手製パスタ。ひらべったいきしめんのようなパスタ。
トマトソース味が絶品!!うまい!と言ってみづも全部平らげました。
そしたらルチアさんはみづの空になったお皿を見て本当に嬉しそうでした。
(どれも量が多くてみづは食べ切れなかったけれど、これだけはとびっきりおいしかったらしく
お腹がいっぱい〜といいながらもがんばって食べました。)



この後、お肉料理、デザートと夕食は進む。デザートはチョコムース。もちろん自家製ワインもたくさんいただいて。
自家製ワインはたくさん飲んでも、翌日もたれないそうだ。本当にその通り。
飲んでもなんだかジュースを飲んでいるようにさわやかなのですよね〜。美味美味。

そこへ、いのうえさんがやってきて、支払いの件などを教えてくれました。
そしてルチアさんのところで取れたオリーブオイルがほしいと伝えてありましたので
その件についてもルチアさんに伝えてくれていました。

こんな月を見ながら、
宿の支払いと
オリーブオイルをもらいに、
オリーブ畑の向こうの
ルチアさんの自宅へ。

そこにはニッコロ君やおばあさん、おじいさんなどがいらっしゃって
そして、ニッコロ君がそわそわしながら、みんなが見守る中、
みづになんとバービーちゃん人形をプレゼントしてくれたのでした。

わざわざ買ってくれたのかなあ・・。ありがたいなあ・・。

なんかほほえましい日伊のちびっこふたりと、あたたかいルチアさん家族に、
心がほんわかした、トスカーナ最後の夜なのでした。


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